2008-01-01から1年間の記事一覧

【珍品:其の3 『天川弁才天曼陀羅』(1)】

2005-01-19 本日の「珍」は『天川弁才天曼陀羅』です。 (写真:奈良・能満院蔵 琳賢筆「天川弁才天曼陀羅図」/大阪市美術館 特別展「祈りの道〜吉野・熊野・高野の名宝〜」図録より) 「天川弁才天曼陀羅」というのは、奈良県天川村に鎮座する天河神社が発…

【珍品:其の4 『天川弁才天曼陀羅』(2)】

2005-01-20 (写真:奈良・能満院蔵 伝託間法眼筆「天川弁才天曼陀羅図」/大阪市美術館 特別展「祈りの道〜吉野・熊野・高野の名宝〜」図録より) 前回の続き。 三面蛇頭十臂の姿をもつ、異形の弁才天を描いた【天川弁才天曼陀羅】。 この絵が残っているの…

【珍書:其の13 『邪馬臺詩』】

2005-01-21 世の中には「予言書」と呼ばれるものがたくさんあります。「1999年の7の月、恐怖の大王がやってくる」の、ノストラダムスの大予言(=『諸世紀』)や、 映画『オーメン』に使われた「666は獣の数字」の言葉で有名な、新約聖書のヨハネの黙示録。 …

【珍書:其の11 『SHIMADAS シマダス』】

2005-01-12 古代、日本は「大八島国」と呼ばれたように、本州を中心とした島国であります。私は極度の方向音痴な上、地図も読めませんが、地図帳を見るのは昔から大好きでした。特に好きだったのが、「飛び地」「僻地」、…そして、何よりも「離島」。学校の…

【珍書:其の12 『七福神伝記』】

2005-01-15 江戸時代、七福神のメンバーを変えようとした男がいる。ご存じの通り、七福神は「大黒天・夷・毘沙門天・弁才天・福禄寿・寿老人・布袋和尚」の七神を指します。しかしこの七神に決定するまでに、様々な紆余曲折があったことはあまり知られていま…

【珍所:其の1 『コスモアイル羽咋』】

2005-01-16 日本最大のUFO研究施設、それが、石川県羽咋市にある『コスモアイル羽咋』です。ちなみに私がコスモアイルへ行ったのは、もう○年も前のことですが、今でも強烈な印象が残っています。当時、大学生だった私は、飛騨一宮水無神社(※)へ行くため、…

【雑感:『人体の不思議』】

2004-10-17 うちの母が、職場から『冬のソナタ』のビデオを全巻借りて帰ってきました。 わかりやすい母で、本当に助かります。 まぁ、それで『冬ソナ』ですが。 ジュンサン(ペ・ヨンジュン)がユジン(チェ・ジウ)に向かって言うわけです。「すべての星が…

【雑感:『人体の不思議』】

2004-10-13 つい先日、20年来の謎が解明されましたので、書いておきます。 私の臍あたりに、身体を縦に分断するように、微かな痣のような線が走っています。 機械的なくらい、正確に身体のド真ん中を通っております。 物心ついた時からありまして、不思議で…

【珍事:其の2 『のぞきからくり』】

2004-10-11 大阪・四天王寺で開催されている、「四天王寺べんてんさん青空大古本祭」(覚えられません)で、 【のぞきからくり】が実演されてました。 見世物文化の探求者(自称)としては、行くしかありません。 ちなみに、この【のぞきからくり】、現在活…

珍事:其の1 『奈良豆比古神社 翁舞』】

2004-10-09 風雨吹きすさぶ中、昨晩は奈良まで行って来ました。 夜。しかも大雨とあって、鹿の一匹もいやしません。 いや、鹿と戯れるために行ったわけじゃないんですがね。 奈良豆比古(ならづひこ)神社で行われる、国・県指定の重要無形文化財、『翁舞』…

【珍書:其の8 『野史事典』】

2004-11-01 レポートのせいで、ちょっとどころじゃなく、更新が滞っていました。 大学のレポートと発表&教授の酷評に、身も心もパンチドランカーな12v電源です。皆様、如何お過ごしでしょうか? 台風やら地震やらイラク人質事件やらで、もう、ここのところ…

【珍事:其の3 『舞うと死ぬ?採桑老』】

2004-12-19 本日御紹介する「珍」は… 【雅楽・採桑老】です。 これは以前、ビートたけしがやってる『奇跡体験アンビリーバボー』で紹介されたことがあるので、知っている人もいらっしゃると思います。 →『奇跡体験アンビリーバボー』のバックナンバーはこち…

【珍書:其の9 古典で見る「男装の麗人」】

2004-12-23 日本人は、男装の麗人が大好きだ、と言いたい。 ▲柳亭種彦『奴の小まん』 よく知られているところで、『リボンの騎士』(手塚治)のサファイア、『ベルサイユのバラ』(池田理代子)のオスカル、『アニメ三銃士』(NHK)のアラミス。小説『幕末純…

【珍書:其の10 『うどんそば 化物大江山』】

2004-12-30 本日は大晦日にピッタリの「珍書」を紹介。(1日早いけど) 年末、大晦日に必要なものといえば、 年々規模が縮小している「紅白歌合戦」と、 書き終わらない年賀状。 そして、なんと言っても「年越しそば」です。 『うどんそば 化物大江山(ばけ…

【珍の探求:其の1 『タウマタファカタンギハンガコアウアウオタマテアポカイフェヌアキタナタフ』】

2005-01-05 Taumatawhakatangihangakoauauotamateapokaiwhenuakitanatahuこれはギネスブックに載っている、世界最長の地名(マオリ語)だそうです。wikiによると、この、通称「タウマタ」は、ニュージーランドにある小さな丘らしい。参考→ウィキペディア(「…

【珍事:其の4 『指紋採取』】

2005-01-10 昨日、友人Mの知人(女子大生)が東京から大阪に来るというので、大阪見物&食事をご一緒させてもらいました。彼女…H嬢は、外見も立ち居振る舞いも可愛いらしく、頭の回転も早いお嬢さんだったんですが、H嬢「これ、お土産です。二人で分けて…

【珍書:其の7 『機巧図彙』】

2004-09-26 今回ご紹介する珍書は、江戸時代のメカフェチ本『機巧図彙』(江戸科学古典叢書・1976年複製)(底本:細川頼直・寛政8年(1796))です。ちなみに、「からくりずい」と読みます。 書名から分かるように、この書物は、からくり人形の図面集です。…

【珍映画:其の1 『仏教戦隊 ブッダマン』】

2004-09-28 珍書はどうしても古典に偏ってしまうので、今回は【珍映画】を御紹介致します。 『仏教戦隊 ブッダマン』(仏陀電影 1986作品) 私が個人で持っているビデオの中で、最大最恐の珍映画です。 内容は、仏陀電影さんのHPを見ていただけば、早いん…

【珍品:其の2 『生人形:2』】

2004-09-17 さて、前回に引き続き、『生人形』を取り上げてみたいと思います。 あれから家の本を漁ったところ、荒俣宏が既に生人形と須弥山儀視実等象儀を自著内で紹介していました。詳しくは『怪奇の国ニッポン』(荒俣宏/集英社文庫)で読まれる事をお勧…

【珍品:其の1 『生人形』】

2004-09-16 今回は本ではなく物を。珍品。 今、巷で大ブレーク『生人形』を、紹介します。 ちなみに、生人形と書いて「いきにんぎょう」と読みます。「活人形」と書かれることもあります。 現在、大阪の歴史博物館で「生人形と松本喜三郎」展が開催されてい…

【珍書:其の6 『塵劫記』】

2004-05-27 いきなりですが、私は骨の髄から文系であったりします。 つまり何が言いたいのかというと、数字関係はからっきし駄目ということです。 会話のノリで『俺、数学ダメでさー』とか言うような、生やさしい話じゃないです。未だに、小学生用の算数ドリ…

【珍書:其の5 『病草紙』】

2004-05-23 久しぶりにブックオフへ行った訳だが、その時思った事は、「漫画に勝る珍書なし」。諸星大二郎とか(この人の名前を挙げるのもどうかと思うが)…これ、古典だったら珍書中の珍書ですよ。 いつか、漫画の『珍書』も紹介したいなと、ちょっと思った…

【珍書:其の4 『一休骸骨』】

2004-05-23 日本には、ガイコツの出てくる文学作品がたくさん残っています。 『良寛髑髏詩集譯』(大法輪閣出版)で、飯田利行氏が、一連のガイコツ作品に<髑髏文学>という名を付けていましたが、私はもう少し大きな意味を含めて、<骸骨芸術>と呼びたい…

【珍書:其の3 『旅行用心集』】

2004-05-21 昨日に続き、本日も江戸版本からご紹介。 『旅行用心集』(八隅蘆菴・文化7年(1810)発行) 旅行のノウハウが親切丁寧に記された、江戸時代のベストセラーです。 お伊勢参りが大ブームだった当時、売れに売れた模様。 旅の心得から、所持品一覧…

【珍書:其の2 『海外異聞』】

2004-05-20 台風襲来にも関わらず、 図書館で、イカした本を見つけました。 『海外異聞』全5巻(靄湖漁叟撰・嘉永7年(1854)) 発行) この本について調べてみたところ……<天保12年 (1841) に 『漂流人善助聞書』 の井上善助と共に漂流した乗組員の1人、 阿波…

【珍書:其の1 『船舶学大意』】

2004-05-19 本日紹介させて頂くのは、 『船舶学大意』(財団法人 国民工業学院・昭9発行) 本日、古本屋にて600円で購入しました。やっほう。 内容は、「船舶の分類」「設計及び建造」「理論」「船舶の種類及び目的」と、船員向けの教科書となっている。 中…