珍書

【珍書:其の17 『ホキ内伝金烏玉兎集』】

2005年6月4日 最近になって、やっと下火になってきた陰陽師ブームですが。 ATOKのバージョンを上げたところ、「おんみょうじ」と文字を打つと、ちゃんと「陰陽師」と出るようになりました。以前は、「いんよう」+「し」と打たなければ「陰陽師」は出なかっ…

【珍書:其の18 チョンマゲ・ミーツ・エレファント。『象志』『象のみつぎ』『舶来絵象紙』】

2005年6月16日 最近、直立するレッサーパンダが大人気ですね。 だけど、同じ「立つ」なら、エリマキトカゲの方が面白いと思いますが。……いや、だって、立つだけじゃなくて、ヤツは走るんですよ? そういう問題じゃないですか、そうですか。 さて。無理矢理、…

【珍書:其の16 噂の真相『江談抄』】

2005-03-21 いつの時代も、ワイドショーのような裏ネタ・噂話は人気があります。 そんな平安時代の裏ネタ・噂話を満載しているのが、『江談抄(ごうだんしょう)』です。 『江談抄』とは、平安時代後期の秀才学者・大江匡房※1(1041-1111)の語る話を、藤原…

【珍書:其の14 『大人の伊勢物語【古注】』】

2005-01-30 いきなり知人が、「今さ、『伊勢物語』にはまってるんだわ。もう、今年は絶対来るって、在原業平がッ!」 と、力説している夢を見ました。十中八九、正夢にはならないと思いますし、思いたくもありませんが……。丁度良い機会なので、今回は『伊勢…

【珍書:其の15 『ZERRO ゼロ』】

2005-02-11 『ZERRO ゼロ』松田行正・著 牛若丸出版 去年、無駄遣いした本です。(ちなみに、今年は収入源が無いので、1冊2000円以上する本は買えません) ミステリ小説っぽいタイトルですが、実は、「形が面白い文字・記号・暗号・符号」を、121項目・280頁…

【珍書:其の14 『大人の伊勢物語【古注】』】

2005-01-30 いきなり知人が、「今さ、『伊勢物語』にはまってるんだわ。もう、今年は絶対来るって、在原業平がッ!」 と、力説している夢を見ました。十中八九、正夢にはならないと思いますし、思いたくもありませんが……。丁度良い機会なので、今回は『伊勢…

【珍書:其の15 『ZERRO ゼロ』】

2005-02-11 『ZERRO ゼロ』松田行正・著 牛若丸出版 去年、無駄遣いした本です。(ちなみに、今年は収入源が無いので、1冊2000円以上する本は買えません) ミステリ小説っぽいタイトルですが、実は、「形が面白い文字・記号・暗号・符号」を、121項目・280頁…

【珍書:其の13 『邪馬臺詩』】

2005-01-21 世の中には「予言書」と呼ばれるものがたくさんあります。「1999年の7の月、恐怖の大王がやってくる」の、ノストラダムスの大予言(=『諸世紀』)や、 映画『オーメン』に使われた「666は獣の数字」の言葉で有名な、新約聖書のヨハネの黙示録。 …

【珍書:其の11 『SHIMADAS シマダス』】

2005-01-12 古代、日本は「大八島国」と呼ばれたように、本州を中心とした島国であります。私は極度の方向音痴な上、地図も読めませんが、地図帳を見るのは昔から大好きでした。特に好きだったのが、「飛び地」「僻地」、…そして、何よりも「離島」。学校の…

【珍書:其の12 『七福神伝記』】

2005-01-15 江戸時代、七福神のメンバーを変えようとした男がいる。ご存じの通り、七福神は「大黒天・夷・毘沙門天・弁才天・福禄寿・寿老人・布袋和尚」の七神を指します。しかしこの七神に決定するまでに、様々な紆余曲折があったことはあまり知られていま…

【珍書:其の8 『野史事典』】

2004-11-01 レポートのせいで、ちょっとどころじゃなく、更新が滞っていました。 大学のレポートと発表&教授の酷評に、身も心もパンチドランカーな12v電源です。皆様、如何お過ごしでしょうか? 台風やら地震やらイラク人質事件やらで、もう、ここのところ…

【珍書:其の9 古典で見る「男装の麗人」】

2004-12-23 日本人は、男装の麗人が大好きだ、と言いたい。 ▲柳亭種彦『奴の小まん』 よく知られているところで、『リボンの騎士』(手塚治)のサファイア、『ベルサイユのバラ』(池田理代子)のオスカル、『アニメ三銃士』(NHK)のアラミス。小説『幕末純…

【珍書:其の10 『うどんそば 化物大江山』】

2004-12-30 本日は大晦日にピッタリの「珍書」を紹介。(1日早いけど) 年末、大晦日に必要なものといえば、 年々規模が縮小している「紅白歌合戦」と、 書き終わらない年賀状。 そして、なんと言っても「年越しそば」です。 『うどんそば 化物大江山(ばけ…

【珍書:其の7 『機巧図彙』】

2004-09-26 今回ご紹介する珍書は、江戸時代のメカフェチ本『機巧図彙』(江戸科学古典叢書・1976年複製)(底本:細川頼直・寛政8年(1796))です。ちなみに、「からくりずい」と読みます。 書名から分かるように、この書物は、からくり人形の図面集です。…

【珍書:其の6 『塵劫記』】

2004-05-27 いきなりですが、私は骨の髄から文系であったりします。 つまり何が言いたいのかというと、数字関係はからっきし駄目ということです。 会話のノリで『俺、数学ダメでさー』とか言うような、生やさしい話じゃないです。未だに、小学生用の算数ドリ…

【珍書:其の5 『病草紙』】

2004-05-23 久しぶりにブックオフへ行った訳だが、その時思った事は、「漫画に勝る珍書なし」。諸星大二郎とか(この人の名前を挙げるのもどうかと思うが)…これ、古典だったら珍書中の珍書ですよ。 いつか、漫画の『珍書』も紹介したいなと、ちょっと思った…

【珍書:其の4 『一休骸骨』】

2004-05-23 日本には、ガイコツの出てくる文学作品がたくさん残っています。 『良寛髑髏詩集譯』(大法輪閣出版)で、飯田利行氏が、一連のガイコツ作品に<髑髏文学>という名を付けていましたが、私はもう少し大きな意味を含めて、<骸骨芸術>と呼びたい…

【珍書:其の3 『旅行用心集』】

2004-05-21 昨日に続き、本日も江戸版本からご紹介。 『旅行用心集』(八隅蘆菴・文化7年(1810)発行) 旅行のノウハウが親切丁寧に記された、江戸時代のベストセラーです。 お伊勢参りが大ブームだった当時、売れに売れた模様。 旅の心得から、所持品一覧…

【珍書:其の2 『海外異聞』】

2004-05-20 台風襲来にも関わらず、 図書館で、イカした本を見つけました。 『海外異聞』全5巻(靄湖漁叟撰・嘉永7年(1854)) 発行) この本について調べてみたところ……<天保12年 (1841) に 『漂流人善助聞書』 の井上善助と共に漂流した乗組員の1人、 阿波…

【珍書:其の1 『船舶学大意』】

2004-05-19 本日紹介させて頂くのは、 『船舶学大意』(財団法人 国民工業学院・昭9発行) 本日、古本屋にて600円で購入しました。やっほう。 内容は、「船舶の分類」「設計及び建造」「理論」「船舶の種類及び目的」と、船員向けの教科書となっている。 中…

【珍書:其の17 『ホキ内伝金烏玉兎集』】

2005年6月4日 最近になって、やっと下火になってきた陰陽師ブームですが。 ATOKのバージョンを上げたところ、「おんみょうじ」と文字を打つと、ちゃんと「陰陽師」と出るようになりました。以前は、「いんよう」+「し」と打たなければ「陰陽師」は出なかっ…

【珍書:其の18 チョンマゲ・ミーツ・エレファント。『象志』『象のみつぎ』『舶来絵象紙』】

2005年6月16日 最近、直立するレッサーパンダが大人気ですね。 だけど、同じ「立つ」なら、エリマキトカゲの方が面白いと思いますが。……いや、だって、立つだけじゃなくて、ヤツは走るんですよ? そういう問題じゃないですか、そうですか。 さて。無理矢理、…